宮島で思った出会いのゆたかさ

 私は2002年から毎年11月3日祝日には宮島の弥山(標高535m)に登ります。

自分の体力の定点観測日、そして一緒に登る方との貴重な交流日になっています。

登りおりる間に幾人かの人とすれ違います、ほとんどすべてのひとが、会釈し「こんにちは」と

あいさつを交わします、気持ちの良い清清しい一瞬です。

今年は外国からの方と数名すれ違いました、いずれもおひとりで登山を楽しんでいました。

自然な笑顔を交わし「こんにちは」・・・私からは「どうぞ良き日本の旅を」との思いでした。

 歩きながら、これまでに一緒に登った方たちを思い出していました。私が勤務した女性大学の

学生たち、卒業生、同僚たち、知人たち・・・。同行が1回だけの方、複数回の方、現在も続いている方と

ありますが、1回限りとなった方とも心に強く残る登山ができたなと感謝を持ってその方を思い出すのでした。

その方との出会いは1回限り交差し、そのあとは再びお会いすることはないのだろうと思います、それはそれで、

いい出会いでした。感謝をもって、なつかしく愛おしく心に残っています。

 

 私たちが日常に出会う人たち。

1回限りの交差をし時間を共有できた人、

継続してしばらくの時間交流か続いた人、

そして現在も同じ方向に向かって歩み声を掛け合っている人。

  ほとんどは交差することなく、私たち人間はすれ違うのです。

そのなかで、ある一時、あるしばらくの時間、今に至るまで今日も時間を、共に分かち合うことのできること、

それはたいへん貴重なこと、すばらしい恵み祝福に違いないのです。

もうふたたびは会うことがないかもしれない方たちのこと、

そしていま得ている人たちの交流を温かな思いでふりかえる山歩きの一日となりました。

                (写真は弥山の駒ゲ林であいさつを交わした外国からの方たち)

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                2015年11月13日   石谷牧師記

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